間違いだらけの物件探し!2つの落とし穴

「中古を買って、リノベーション」で早速物件探しを始めた!ってそこのアナタ。
ポータルサイトでみつけた気になる物件をそのままお問合せしようとしていませんか?

この記事を目にしてよかったですね。まだ今なら引き返せます。

まずはこれからお話する2つの落とし穴にご注意を!

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リノまま編集部

リノままは「大きな企業の中の小さな設計事務所」として設計・工事・不動産それぞれの専門知識をもった少数精鋭のチームでひとりひとりのお客様と向き合っています

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1. 落とし穴①「ポータルサイトでいい物件をみつけた!早速電話してみた!」

スーモやホームズを眺めてて、条件にピッタリの物件に出会ってしまった、、
「内見したい!」ついついそのページにある「お問合せ先」へあわてて電話をかけてしまいがち。

すると以下のどちらかのパターンになってしまうことがあります。


・「お問合せ」先が売主様から売却の依頼をうけた不動産業者である場合

このケースではもしそのままこの物件を購入する場合には、
不動産業者は売主様と買主様である問い合わせをしたアナタの両方から仲介手数料を受け取る「両手取引」という形になります。

もちろんどんなケースであれ、不動産業者は必ず「重要事項説明」といって、物件にまつわる色んな情報を説明してくれます。

ただし、多くの場合、不動産業者は「売主様より」の立場をとりやすいので、
「管理状況を細かく分析してどこにリスクがありそうか根ほり葉ほり聞き出す」といった調査までは期待できないことが多いです。


・「お問合せ」先がリノベーションに詳しくない不動産業者である場合

このケースでは、内見にいって、「キッチンの位置を移動したいんだけどできる?」とか「土間のスペースをとりたいんだけど大丈夫?」とか、
リノベーションで「どうしてもやりたいこと」について質問してもあまり答えてもらえなかったり、誤った答えが返ってきたりすることがあります。

また、物件の購入とリノベーションを一体型にした住宅ローンでお得に借りたい、と思っていてもこういった「一体型ローン」に詳しくないことがあります。


リノベーションの費用についてたずねても同様です。

「一体型ローンにしなかったからあまりリノベーションができなかった」とか「リノベーション費用の予算を確保できなかったから思ってたことができなかった」なんてなることもあります。

どちらのケースでも不動産業界の慣習として、買主様は「内見をアテンドしてくれた不動産会社」に仲介してもらって買う、というのが基本です。

後から「物件の調査を細かくやってくれる不動産会社がよかったのに!」とか「リノベーションに詳しい不動産会社にみてもらっとけばよかったのに!」ってなってしまっても遅いので、注意が必要です。

2. 実はどこの不動産会社を通しても探せる物件はほぼ同じ。


>リノベーション事例「シンプルなこだわり」|リノまま

実はどこの不動産会社を通しても、世の中に流通しているほぼすべての物件をご案内することができます。

どんな大きな会社も小さな会社も「レインズ」とよばれる共通の物件のデータベースにアクセスすることができます。

このデータベースは一部の特殊な条件のものを除くと、売主様から売却の依頼をうけた不動産会社は必ずこのデータベースに物件を登録しなければならない、という義務が法律で定められているのです!

したがって、どこの会社に頼んでもポータルサイトでみつけた気になる物件を調査してもらったり案内してもらったりすることはできます。

また、一部で仲介手数料を大幅に割り引いてくれる会社がありますが、そういった会社を除くと、どこの会社に頼んでも仲介手数料を支払わなければならないのも同じです。

どうせ同じ仲介手数料を支払うことになるのであれば、買主様の視点で管理状況を細かく分析してくれたり、リノベーションのための資金計画やリノベーションの工事でできることやできないことを内見時点で教えてくれたりするパートナーと一緒に物件を見に行く方が安心です。

物件探しを始める前に、気になる物件をみつけたときに管理状況やリノベーション工事のことをしっかり調査してくれるパートナーとなる不動産会社を先にみつけておく。

いい物件が目に付いたらそのパートナーを通して内見させてもらう。

パートナーと一緒に内見して、専門家の目で物件の良いところと悪いところを聞いて判断する。そんな流れで物件探しをするのが理想的です。

3. 落とし穴②「有名な不動産会社に頼めば物件情報もたくさんありそう!早速近所の大手不動産会社にいってみた!」

先の項目でも書いた通り、どんな不動産会社でも世の中に流通しているほぼすべての物件をご案内できます。

例外となるのは「売主様の意向で」「こっそり売ってほしい」といった依頼をうけた物件くらいです。

通常、物件を売りに出す方は「少しでも高く売りたい!」と思っていることが圧倒的に多いでしょう。

この「高く売る」を実現するためには、しっかりデータベースに「こんな物件売ってますよ」って情報を掲載して、世の中のありとあらゆる不動産会社にいるかもしれないお客様に検討してもらう、というのが一番いい方法だからです。

なので不動産会社ごとの物件情報の量の違いは実は殆どありません。

ただ、「近所の」不動産会社で探すのがよいかどうかは難しいところです。

数多くの店舗を構えている大手不動産会社は、それぞれの店舗で店舗に近いエリアで「物件を売りたい」方の情報をキャッチして売却の依頼をうけています。

4. 「通勤●分以内」「緑豊か」といった、ふわっとした希望エリアの場合

一方でこれから「物件を買いたい」という皆さん!

住みたい場所は本当に決まっていますか?

「中古を買って、リノベーション」をはじめるときに「どんな暮らしをしたいか」「どんな予算が組めるか」をじっくり検討します。

すると限られた予算でできるだけ希望がかなう場所って最初に思ってたエリアからは思いもよらないところになることもあります。

例えば中目黒に住みたい!ってところから
物件探しをスタート→でも東横線沿線は高い!→アクセスの良さなら田園都市線もありかな→多摩川沿いも桜がきれいだし中目黒より物件やすいしいいかも→多摩川に近い南武線の駅近物件がいい! ってな具合です。

中には当初は東横線付近をみていたけど大きくエリアを変えて京成線沿いの物件を買った、なんて方もいます。

「30分以内に通勤できる!」「川の近くで緑が豊か」といった感じで「こんな暮らしがしたい」という視点で考えていると、
京王線の駅と東横線の駅と東西線の駅で比較、という具合にエリアを広くとらえて物件探しをするケースも多いです。

一方で、そのエリアに根差した不動産会社に相談すると、「あっちいったりこっちいったり」の広域の物件探しは得意でないケースが多いです。

彼らはどちらかというと「物件を売りたい」方の依頼をうけるのが得意なのです。

「エリアはきちんと決まっていない」、「予算を考えながらエリアも柔軟に考えたい」、
そんな方は「物件を買いたい」お客様に特化した不動産会社に相談してみるのが一番です。

特にリノベーションのワンストップサービスの会社であれば不動産については「物件を買う」方へのサポートにたけていることでしょう。

「そんなこと今更きいても、、、」って焦っている方は
なるべく早めに「中古を買って、リノベーション」ワンストップサービスの会社に相談してみてください。

物件の契約、ローンの契約などがすべて終わってしまう前なら気になる点の軌道修正もできるかもしれません。

もちろん「リノまま」でもご相談をお受けします。

物件の仲介、という形での踏み込んだサービスはできなくとも「こんなことを仲介会社に確認してみてください」、「ローンはこうやって進めてください」といったアドバイスをしつつ、
リノベーション工事をいっしょに進めるなんてケースも結構ありますので。


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